現代で造られた精巧な袁世凱のレプリカ 。直径38.0mm、重量26.7gで、当時の規定値に合わせられている。また、打ちも精度が高い。造りもキャストではなく、当時と同じ製法のプレスで造られている。真贋を見抜くのは極めて困難かもしれないが、実物と大きくと異なる点が2箇所ある。それは、エッジとトーンである。まず、エッジがシャープで立ちすぎている。綺麗に造ろうとした意図が読み取れるが、当時の実物は造幣機の精度が低く、このような規則的で綺麗なエッジではない。加えて、トーンが人工トーンであり、薬品を使用した痕跡がはっきりと見受けられる。経年で自然につくトーンは、このような不自然な赤みを帯びることはなく、自然な風合いの茶色ないし黒色を呈する。薬品でトーンを意図的につけ、アンティーク仕上げを施そうとしたのだろう。中国近代銭を本気で勉強したい人に勧めたい、かなり手の込んだ上級者向け教習資料。